妊娠中、つわりや身体のだるさで思うように動けないとき。
横になりながら動画を見たり、SNSを眺めたり、気になることをスマホで検索したり……。
そんな時間を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
妊娠中は、出産のこと、赤ちゃんのこと、これからの生活のことなど、
知りたい情報がたくさんありますよね。
スマホがあれば、いつでも情報を得られるし、同じように妊娠中の人とつながることもできます。
とても便利なものだからこそ、気づいたらスマホを見続けていた、ということもあるかもしれません。
でも、ふとしたときに、
「今日もずっとスマホを見ていたな……」
「休んでいたはずなのに、なんだか疲れている」
そんなふうに感じることはありませんか?
今回は、妊娠中のスマホとの付き合い方と、
自分の心や身体に目を向ける時間について考えてみたいと思います。
スマホは、悪いものではない
まず、スマホを見ること自体が悪いわけではありません。
つわりでつらいときに動画を見て気を紛らわせたり、
出産や育児について調べたり、家族や友人と連絡を取ったり。
気持ちを楽にしてくれることもあれば、不安を解消するきっかけになることもあります。
大切なのは、スマホを使わないことではなく、
自分にとって心地よい使い方ができているかということ。
たとえば、情報を調べて安心できたはずなのに、別の情報を見て新たな不安が生まれる。
SNSでほかの妊婦さんやママの投稿を見て、自分と比べてしまう。
そんな経験はありませんか?
外から情報を得ることは大切です。
でも、情報を集めることに夢中になっていると、自分自身がどう感じているのか、
何を大切にしたいのかを考える時間が少なくなってしまうこともあります。
「休んでいるつもり」でも、疲れていませんか?
スマホを見ているとき、身体はどんな状態でしょうか。
長い時間、同じ姿勢で画面を見続けることで、目や首、肩などに疲れを感じることがあります。
また、SNSでほかの人の生活や考え方に触れ続けるうちに、
知らず知らずのうちに気持ちが落ち着かなくなることもあるかもしれません。
もちろん、動画を見て気分転換することも大切です。
ただ、身体が疲れているときには目を閉じて休む。
気持ちがざわざわしているときには、いったん画面から離れてみる。
そんなふうに、今の自分が本当に必要としていることに気づく時間も大切にしてほしいと思います。
妊娠中も、できる範囲で身体を動かす時間を
妊娠中は、体調に合わせて身体を動かすことも大切です。
身体を動かすことは、体力づくりだけでなく、気分転換や気持ちの切り替えにもつながります。
たとえば、
- 体調がよければ、近所をゆっくり散歩する
- 家の中で軽く身体を伸ばす
- 椅子に座ったまま、肩や首をやさしく動かす
- 家事の合間に、窓を開けて外の空気を感じる
特別な運動を始めなくても大丈夫。
まずは、できそうなことから取り入れてみましょう。
世界保健機関(WHO)は、妊娠中や産後の女性について、
医学的な禁忌がない場合には、無理のない範囲で定期的に身体を動かすことを勧めています。
ただし、妊娠経過や体調によって適した活動は異なります。
運動を控えるよう指示されている方や、体調に不安がある方は、医師や助産師に相談してくださいね。
大切なのは、目標を達成することよりも、今の自分の身体の声を聞きながら過ごすことです。
スマホを置く時間を、自分に戻る時間に
いきなりスマホを見る時間を減らそうとしなくても大丈夫。
まずは、ほんの少しだけ、スマホを置く時間をつくってみませんか?
たとえば、
- 食事のときは、画面を見ずに味わってみる
- お風呂では、ゆっくり身体を温めることに意識を向ける
- 寝る前の数分間、スマホを置いて深呼吸する
- ノートに、今日感じたことを書いてみる
- 体調がよければ、少し外を歩いてみる
そして、そんな時間に、自分自身に問いかけてみてほしいのです。
「今、私はどんな気持ち?」
「身体は疲れていないかな?」
「本当は、何をしたいと思っている?」
「今の私に必要なことは何だろう?」
すぐに答えが出なくても大丈夫。
自分の気持ちや身体の状態に気づこうとすること自体が、大切な一歩だと思います。
私自身も、意識しなければスマホを見てしまいます
実は、私自身も意識していなければ、家事をしながら動画を見たり、
少しでも時間が空くと、すぐにスマホを手に取ったりしてしまいます。
何かをしながら動画を見ることが習慣になっていて、
気づけば、いつも何かしらの情報を取り入れている。
そんな自分がいることに気づきました。
以前の私は、動画を見たり、人の話を聞いたり、
たくさんの知識や情報を得ることに意識が向いていました。
新しいことを知ると、学んでいる感覚が得られます。
「なるほど!」
「そういう考え方もあるんだ!」
そんな発見が楽しくて、つい次の情報を求めてしまうのです。
でも、あるとき、ふと思いました。
たくさんの情報を取り入れているけれど、本当に自分のものになっているのだろうか?
知ったことで満足してしまい、実際の生活に活かせていないこともあるのではないか、と。
知識や情報は、知るだけで終わりではありません。
実際にやってみる。
自分なりに考えてみる。
誰かに伝えたり、文章に書いたりして、アウトプットする。
そうすることで、初めて気づくことや、自分なりに理解できることがあると感じています。
だから今は、意識して身体を動かし、自分の身体と向き合う時間をつくったり、
ノートに気持ちや考えを書き出したりする時間を大切にしています。
頭の中で考えているだけでは、まとまらなかったことも、書き出してみると、
自分が何を感じているのか、何を大切にしたいのかが見えてくることがあります。
外から情報を得ることも大切。
でも、それと同じくらい、自分の内側に目を向けたり、
得た情報を実際に試したりする時間も大切なのだと思います。
情報を集めるだけでなく、自分で感じ、考え、行動してみる。
そんな時間を、これからも意識してつくっていきたいと思っています。
妊娠中から、自分たちらしい出産・子育てを考えてみよう
妊娠中は、出産や育児について調べる機会が増える時期です。
インターネットやSNSには、たくさんの情報があります。
知っておくことで安心できることもあれば、選択肢が増えることもあります。
一方で、情報が多いからこそ、
「結局、何が正しいの?」
「みんながやっていることを、私もやった方がいいのかな?」
と迷ってしまうこともあるかもしれません。
でも、誰かにとってよい方法が、必ずしも自分たちに合うとは限りません。
大切なのは、情報を集めることだけでなく、得た情報をもとに、自分たちはどうしたいのかを考えてみること。
どんな出産を迎えたいのか。
どんなふうに赤ちゃんを迎えたいのか。
パートナーと、どんな子育てをしていきたいのか。
自分自身の心と身体も、どんなふうに大切にしていきたいのか。
すべてを今、決めておく必要はありません。
考えたり、話し合ったりしながら、少しずつ自分たちなりの答えを見つけていけばいいのです。
スマホを置いて、自分の心や身体に目を向ける時間は、そんな「自分たちらしさ」を考える時間にもつながっていくと思います。
出産準備は、モノをそろえることだけではありません
出産準備というと、ベビー用品をそろえたり、必要な手続きを確認したりすることを思い浮かべる方も多いと思います。
もちろん、それらも大切な準備です。
でも、赤ちゃんを迎える前にできる準備は、それだけではありません。
情報に振り回されず、自分たちに合うものを選ぶこと。
不安や疑問をひとつずつ整理すること。
パートナーと、これからの暮らしについて話し合うこと。
そして、自分自身の心と身体を大切にすること。
そんな心の準備も、出産後の生活を考えるうえで大切なのではないでしょうか。
私が開催している「出産準備セミナー」では、
出産や子育てに関する情報をただ集めるのではなく、自分たちに合う選択肢を知り、
「わが家はこれで大丈夫」と思える基準を見つけていくことを大切にしています。
20年間、保健師・看護師として多くの母子やご家族に関わってきた経験から、
ひとつの正解をお伝えするのではなく、それぞれのご家庭に合った選択を考えるきっかけをお届けしたいと思っています。
「何を準備したらいいのかわからない」
「情報が多すぎて、何を信じたらいいのか迷ってしまう」
「自分たちらしい出産や子育てについて考えてみたい」
そんな妊婦さんに、ぜひ参加していただきたいセミナーです。
情報を集める時間も大切にしながら、ときにはスマホを置いて、自分の心と身体の声にも耳を傾けてみませんか?
正解を探し続けるのではなく、自分たちらしい答えを見つけていく。
その一歩を、妊娠中から一緒に考えていけたらうれしいです。
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