見知らぬ人が困っている時、あなたは声をかけますか?
「かけたいけど、かけられない。」
きっと、そんな経験がある人も、少なくないのではないでしょうか。
私は、どちらかというと声をかける勇気がないタイプです。
「迷惑になったらどうしよう。」
「余計なお世話と思われるかな。」
そんなことをあれこれ考えてしまい、結局何もできないことの方が多くあります。
声をかけようとした瞬間、心臓が少しドキドキして、
「今じゃない。」
「やっぱりやめておこう。」
そうやって、自分に言い訳をしてしまうんです。
でも、困っている人に自然と声をかけている人を見ると、とても素敵だなと思います。
「思ったことをすぐに行動に移せる人っていいな。」
そんなふうに、少し羨ましく感じることもあります。
心の中で「いいな」と思いながら、
結局、自分の足は止まったまま。
そんなことが、私には本当に多いのです。
では、私はなぜ声をかけられないのでしょう。
考えてみると、逆の立場の自分がいることに気づきました。
本当は助けてほしいと思っていても、
「迷惑をかけてはいけない。」
「自分で何とかしなければ。」
そう思ってしまう自分がいるのです。
きっと、だから相手も同じように思うのではないかと考えてしまうのでしょう。
「助けてほしい」と思っているかもしれないのに、
「助けを求めることは迷惑だ」と決めつけて、
声をかける機会を自分から手放してしまう。
そんな自分に、ちょっと切なくなることもあります。
以前、インドでは
「人に迷惑をかけて生きているのだから、人の迷惑も許しなさい。」
という教えがあると聞いたことがあります。
その言葉を聞いた時、とても納得しました。
人に迷惑をかけずに生きることなんて、きっと誰にもできません。
それなのに、私たちはどこかで「迷惑をかけてはいけない」と自分を縛ってしまっている。
そのことに気づいた瞬間、肩の力がふっと抜けるような、不思議な安心感がありました。
もちろん、必要以上に人へ迷惑をかけてもいい、という意味ではありません。
でも、お互いに支え合うことは「迷惑」とは違うのではないでしょうか。
例えば、飲食店で赤ちゃんが泣いてしまった時。
お母さんが一人で赤ちゃんを抱っこしながら、一生懸命あやしている姿を見かけることがあります。
今の私は、その泣き声を聞いても
「かわいいな。」
と思えるようになりました。
でも、もし自分が当時のお母さんの立場だったら、きっと違っていたと思います。
周りの視線が気になって、料理の味なんてほとんど分からなくなる。
早く食べ終えなきゃと、口に運ぶ手だけが焦って動く。
「早く泣き止んで…。」
「周りに迷惑をかけている…。」
「早くここを出なきゃ。」
そんな気持ちでいっぱいだったと思います。
もし誰かに
「抱っこしましょうか?」
と声をかけてもらっても、
きっと私は
「大丈夫です。」
と、反射的に断ってしまったでしょう。
本当はわらにもすがりたい気持ちなのに、
なぜか口からは「大丈夫です」が先に出てしまう。
きっと、そんな経験をしたことがあるお母さんは、私だけではないと思います。
本当の本音は、
「少しだけ抱っこしてもらえたら、ゆっくりご飯を食べられるのに。」
だったかもしれません。
インドでは、飲食店で赤ちゃんが泣くと、周りの人が代わる代わる抱っこをして、
お母さんはゆっくり食事をする。
そんな話を聞いたことがあります。
本当に素敵な文化だなと思いました。
先日、フードコートで、お母さんと生後4か月くらいの赤ちゃんが二人で食事をされていました。
食べ終わって、赤ちゃんを抱っこしながら食器を片付けようとしている姿を見て、
私の心の中でも、何度も「やめておこうか」という声が聞こえました。
それでも、少しだけ勇気を出して、
「片付けてきますよ。」
と声をかけました。
最初は一度断られました。
それでも少しだけ”おせっかい”かなと思いながら、
「持っていきますね。」
と食器を預かり、片付けてきました。
お母さんが本当はどう感じていたのかは分かりません。
でも、片付けながら、なんだか胸の奥が少し温かくなったんです。
「こんなことが当たり前にできる社会だったらいいな。」
そう、心から感じました。
日本では、小さい頃から
「人に迷惑をかけないように。」
と教えられて育つことが多いように思います。
その考え方には、大切な面もたくさんあります。
でも、それが「助けてと言えない」「助けたいけれど声をかけられない」に
つながってしまうこともあるのかもしれません。
だから私は、少しずつでいい。
勇気を出して、温かい”おせっかい”を増やしていきたいと思っています。
「余計なお世話」ではなく、
「困った時はお互いさま。」
そんな気持ちで声をかけ合える社会。
子育ても、もっと安心してできる社会になるのではないでしょうか。
あなたは、どう思いますか?
もし、少しだけ”おせっかい”な人が増えて、
地域みんなで子どもを見守り、助け合って子育てができる社会になったら。
そんな未来を、あなたはどう感じますか?
もしよかったら、あなた自身の「声をかけられなかった経験」や
「声をかけてもらって救われた経験」を、コメントで教えてください。

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