つわりが軽かった私が、3回の妊娠を通して感じたこと

お知らせ

「つわりがある・ない」だけでは見えない、妊娠中のカラダの声

妊娠すると、多くの人が気になる「つわり」。

「吐き気がひどい」
「何も食べられない」
「匂いがつらい」

そんな話を聞く一方で、

「私はほとんどつわりがなかった」

という人もいます。

実は、私自身もその一人でした。

そして、3回の妊娠を経験して思うのは、

つわりって、単純に「ある・ない」「軽い・重い」だけでは語れないのかもしれない。

ということです。

今日は、私自身の妊娠経験と、現在わかっている医学的な知見、東洋医学の視点など
いくつかの角度から「つわり」について考えてみたいと思います。


私は、もともと「つわりは軽いタイプ」だと思っていました

私はもともと生理痛もそれほどひどくありませんでした。

だから、
「きっと私は、つわりもそんなにひどくならないんだろうな」
そんな、根拠のない自信がありました。

実際、3回の妊娠を振り返っても、いわゆる「吐き続けるようなつわり」を経験したことはありません。

でも、今振り返ってみると、

「つわりが軽かった=何も起きていなかった」わけではなかった

のだと思います。


1回目の妊娠

初めての妊娠。

つわりもあまりひどくありませんでした。

当時は、妊娠したことを職場にもまだ伝えていなかったこともあり、これまでと変わらない生活をしていました。

自転車で片道25分ほどかけて通勤。
残業もしていました。
そして、結婚式に招待されたときには、お着物を着て出席しました。

今振り返っても、

「妊娠しているから、少し生活を変えよう」

という意識は、今ほどありませんでした。

その後、妊娠初期に流産。
赤ちゃんは、お空に戻っていきました。

もちろん、

自転車に乗ったから。
残業したから。
着物を着たから。

そう考えているわけではありません。

流産にはさまざまな原因があり、日常生活のちょっとした行動を自分のせいにする必要はありません。
ただ、この経験は私に、

「妊娠している自分の身体に、もっと意識を向けてもよかったのかもしれない」

という感覚を残しました。


2回目の妊娠

2回目の妊娠。

1回目の経験もあったので、今回は自分が妊婦であることを意識して生活していました。

自転車通勤はやめました。
ただ、仕事は相変わらず忙しく、残業ありきの業務量。

仕事中は、
交感神経バリバリ。
集中して、目の前の仕事をこなしていました。

少しだるい。
眠い。
そんな身体の変化はありました。

でも、

「つわりがつらくて仕事ができない」

というほどではありませんでした。


3回目の妊娠

3回目になると、さらに状況が変わりました。

すでに一人子どもがいて、仕事もしている。

時短勤務を申請していましたが、仕事が終わらず、結局時短を取り消すことに。

毎日、お迎えの時間ギリギリの18時に退勤。

仕事をして、
子どものお迎えに行って、
家事をして、
子育てをする。

つわりがなかったわけではありません。

疲れやすい。
だるい。
眠い。

身体のペースは、明らかにいつもよりゆっくり。

それでも、

「妊婦だから何もできない」

という生活ではなく、仕事も子育ても家事も、普通にこなしていました。


では、私は「つわりが軽い体質」だったのでしょうか?

これは、正直なところ、

私にもわかりません。

そして、つわりについては、医学的にもまだすべてが解明されているわけではありません。

近年、とても注目されているのが、

GDF15(成長分化因子15)

という物質です。

妊娠すると胎盤からGDF15が多く産生され、そのシグナルが脳にある受容体を介して、吐き気や食欲低下などに関係することがわかってきました。

特に、

妊娠前のGDF15の状態と、妊娠中にどれくらい増加するか

によって、つわりの感じ方に個人差が生じる可能性が研究されています。

つまり、

「つわりがひどいのは、気持ちが弱いから」

でも、

「つわりがないのは、妊娠に気づいていないから」

でもありません。

身体の中では、私たちがまだ知らないさまざまなことが起きています。


それでも、私は「身体の声」という視点も大切にしたい

ここからは、医学的な説明とは別の視点です。

自然療法やホリスティックな考え方では、つわりを、

「妊娠という大きな変化に身体が適応している反応」

と捉えることがあります。

また、

「赤ちゃんを守るための防御反応」

「身体が休息を求めるサイン」

と考える人もいます。

これは、現在の医学で確立された「つわりの原因」ではありません。

でも私は、こうした考え方を「医学的に正しいか、間違っているか」だけで切り捨てるのではなく、
一つの見方として知っておくことにも意味がある
と思っています。

なぜなら、

「つわり=早く治さなければいけないもの」

と考えるのと、

「私の身体は、今、大きな変化の中にいるんだな」

と考えるのでは、

自分の身体への向き合い方が変わるからです。


「つわりは身体からの強制終了?」という考え方

これは、私自身が妊娠・出産を経験して、そして保健師として多くの人の身体や生活を見てきた中で、考えるようになったことです。

仕事をしていると、

「ちょっとくらいだるくても頑張らなきゃ」

と思ってしまいます。

眠くても、

「仕事だから」

疲れていても、

「母親だから」

休みたくても、

「まだできる」

と、自分を後回しにしてしまう。

でも、妊娠すると身体は大きく変化します。

もし、

「なんとなくだるい」

「眠い」

「疲れやすい」

「匂いがつらい」

という身体の変化が出てきたら、

それを単に

「つわりだから仕方ない」

で終わらせるのではなく

「今の私、ちょっと頑張りすぎていないかな?」

と立ち止まってみる。

そんなきっかけにすることはできると思うのです。


ただし、「つわり=休めば治る」ではありません

ここは、とても大切なところです。

つわりには、ホルモンやGDF15など、身体の生理的な変化が関係しています。

だから、

「仕事を辞めればつわりが治る」

「ストレスをなくせばつわりがなくなる」

という単純な話ではありません。

そして、どんなに気をつけていても、つわりが強くなる人はいます。

つわりが重いのは、その人が無理をしているからでもありません。

必要な場合には、医療の力を借りることも大切です。

水分が取れない、尿が極端に少ない、体重が減っている、何度も吐いてしまうなどの場合には、
「我慢する」のではなく、産婦人科に相談してください。

「自然に任せる」ことと「必要な医療を受ける」ことは、対立するものではありません。


つわりへの向き合い方も、一つじゃない

つわりへの対処には、

医学的な方法

  • ビタミンB6などの栄養面からのアプローチ
  • 必要に応じた薬
  • 点滴などの治療

食事や生活の工夫

  • 少量ずつ食べる
  • 食べられるものを食べる
  • 匂いの強いものを避ける
  • 水分を少しずつ取る
  • 休息を増やす

東洋医学・自然療法などの視点

  • ツボや指圧
  • 生姜などを取り入れる
  • 香りや環境を整える
  • 呼吸やリラクゼーションを取り入れる

など、さまざまな選択肢があります。

大切なのは、

「これが正解」ではなく、「今の自分に合う方法は何だろう?」

と考えてみること。


私が3回の妊娠を経験して感じたこと

3回の妊娠を振り返ってみると、

つわりの強さだけではなく、

そのときの生活環境や、自分の身体との向き合い方も、それぞれ違いました。

そして今だから思うのです。

私は当時、

「つわりがないから大丈夫」

と思っていたのかもしれない。

でも、

つわりがある・ないに関係なく、

妊娠した身体は、確実に変化しています。

だから妊娠したら、

「つわりがひどいから休む」のではなく、

つわりがあってもなくても、自分の身体に意識を向ける。

それだけでも、妊娠中の過ごし方は変わるのではないでしょうか。


正解を探すのではなく、「わが家の選択肢」を増やす

私は、ホリスティック保健師として、

西洋医学だけを正解にしたいわけでもありません。

反対に、

「自然なものなら全部安心」

とも思っていません。

医学には医学の得意なことがある。

東洋医学には東洋医学の見方がある。

自然療法にも、昔から受け継がれてきた知恵がある。

そして、心理学や脳科学から見えてくることもある。

それぞれを知ったうえで、

「私はどうしたい?」

と、自分で選べること。

私は、それが大切だと思っています。

妊娠・出産は、人生の中でも大きな変化の時期。

だからこそ、

「みんながそうしているから」

「ネットに書いてあったから」

ではなく、

自分と赤ちゃんにとって心地よい選択肢を、一つずつ増やしていく。

そんな妊娠期間にしてほしいと思っています。


妊娠中から、自分で選べるように

つわりひとつとっても、
医学的な考え方、自然療法、東洋医学など、さまざまな視点があります。

どれが正解なのかを探し続けるのではなく、

「いろんな選択肢を知ったうえで、私はどうしたい?」

と考えられること。

私は、それが妊娠中から大切なことだと思っています。

これから始まる子育てにも、たくさんの「どうしたらいい?」が出てきます。

だからこそ、妊娠中から
情報に振り回されず、自分とわが家に合う選択ができる土台をつくっておきませんか?

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